狐尾幻想樹海紀行EX その1

Q.なんかタイトル変わってるんだが?
A.それでもおれたちの冒険はこれからだ(キリッ


というわけでSQ5クリア後世界のお話になります。
でも多分クリア前でもやるようなクエストにもじゃじゃんじゃん触れていく予定です。いまさらとか言うな(´・ω・`)(

さて今回は導入部分の茶番話ですが、まあどうせ場末の個人サイトなんでじゃんじゃん地雷は埋めてくスタイルで(
実際ひなビタ公式で舞御前&橘姫のいた櫻石氏を滅ぼしたのが(時系列的にはほぼ確定で)尼子経久だろうとかどう考えてもイブ様の前世アレじゃねえのとか歴史の小ネタかじってる人ならバレそうな勢いですな。歴史上の人物をブリセル化するとか二次創作界隈ではよくあること(震え声
りんりん先生はまあある意味日本支部公式(?)アイドルだったりだし、まり花をそそのかしてやがるのも現実には全く収容される気配も感じられないSafeクラス()の有名な奴だしね。きいてますかあれはねこです

あとここで取り上げたPT案ですが本気でヤバい構成です。
というか種族統一のうま味が皆無なアースラン、常にガス欠に悩まされる脳筋セリアン、誰も前衛に立てない疑惑のルナリアに対して、ブラニーは素のLUCが低いことと物理火力が死んでることに目をつむれば適度に頑丈、ユニオン狂ってる、潤沢なTPで色々出来ると裏ボスにすら無双できるという始末。そもそも低いといっても装備や二つ名補正でわりとなんとかなっちまうのが。あと石塔絞りがブラニーのハードラックぶりすらなかったことにする頭おかしい付与率なのが


さて、今回の茶番ですが、意外と忘れられがちな話ではないかと。
めうめう(とりんりん先生)につきましてはまあここでは色々特異な補正が色々かかってますけど、あくまでそれ以外は普通のおにゃのこですしまあ。最後でなんか普通じゃない感じのスメルがする?HAHAHA何を言ってるのかね



君はこの先を読み進めてもいいし、重大な収容違反の…またクソトカゲ脱走かいい加減にしろ!!















画像


「あんた達は解っているな焼き芋を奢ってやろう!!
この私に…任せとけええええええええええええええええええええ!!!」



秋神社。
一舞とまり花が訪ねていたのはその主神たる豊穣神、穣子の元であった。

その傍らで渋い顔をする杏子と早苗が顔を見合わせ、制止の言葉をかけるのもばかばかしくなったと見えて溜息しか出てこない。


「やったあ! 流石スイートポテトの神様は格が違ったよー!
今年の果物さん達もきっとおいしいスイーツになってチャスコモールに並んでうっはうはだよー♪」
「ふふふもっと崇めて良いぞ迷える子羊よ。
…っても私も結構ブランクあるからなあ、もう一人二人樹海探索経験者がいれば心強いところだけど…」
「一応うちのサイドテール捕まえときましたっ、あれ樹海探索経験者ですよっ」

その会話で盛り上がるのを横目で見ながら杏子は。

「おいあの連中好き勝手やらせて大丈夫なのかよ。
つーか諏訪子さんしばらく見かけねーけど何処行ったんだ、止めねえとまずいだろアレ」
「あー…諏訪子様はその…てゐさん達とどうもアローラにいるみたいで連絡が

またかよ、と思わず天を仰ぐ杏子。

「実際あたしもサナさんからちょっと手伝いに来い系のこと言われてるんだけどさあ。
早苗、お前そのアルカディアとか言うところ少しの間行ってたんだろ?
危険度的にはどうなんだよ? いやまあ安全なところなんてあるわきゃないんだろが」
「一応他の世界樹迷宮ほど力が制限されてるわけじゃなかったし…キバガミさんもまたもう一度出かけてみようと言ってるレベルの認識でいてもらえば」
「それなりには危険なんだなよくわかった」

さらに渋い顔の杏子。
しばし考えていた様子の早苗が、やがてまだああだこうだと話し続けている少女達に割って入る。

「あのー、穣子さん、みんな。
あまり長期間というわけには行かないけど、PTの案として思うところもあるので、それでもよいというのであれば私同行してもいいですが
「えっ早苗マジで!?」

思ってもみないことだったのだろう、まり花達は勿論穣子まで目を丸くして早苗を見やる。
早苗は「ええ」と頷いて続ける。

私たち「特別学級」の生徒は夏期の課題を免除される代わり、それに変わる何らかの成果をだして報告しろという「特例」があるんです。
それにつきあう子達も同様の扱いでいいっていう。
まり花さん達は通常学級と同様の扱いだから、私が同行すればその範疇に入るんじゃないかなーって」
早苗ちゃんが一緒なら…夏休みの宿題なくなる…!?

真っ先に喜色を露わにしたのはまり花だ。
彼女はその変わった言動から想像もたやすいかも知れないが、母親仕込みの英語と水泳以外の体育授業に関しての成績が極めてよろしくない。
故に長期休暇恒例の「宿題」の処理には毎年頭を悩ませているクチだ。

一舞とてまり花ほどではないが、咲子のような優等生タイプではないので、気づいたらそういうものをあとにため込んでしまう方ではある。
命がけの冒険と釣り合うかどうかははなはだ疑問ではあるが、少なくとも目先においてはふたりにとって魅力的な提案だ。
一応、一部つぐみや美結、氷海、風雅、菫子などといった連中は普通に学校の課題を処理する方面でいるようではあるようだが…大半が、即決で免除の道を行くのは自然だろう。

「そういえば鈴花とか翠里とかもそのためにボーダー商事で短期バイトするとかなんとか言ってたような…うわっそういう特典あんのあの学級」
「いやまあその代わり命がけではあるんだけどわりと…」
めうも連動イベント総なめして報告する方面で調整してたら閣下に怒られためう…仕方ないからイブブのHIPのYOUにつきあうことにしためう」
「うわっお前いつの間に沸いて出やがった!!」

何処かげんなりした表情のめうもいつの間にか話に加わり、その五人でのパーティで樹海に乗り込むことで話はまとまろうとしていた。


その様子を、戸口の影で伺う静葉の表情は重い。
その理由を今は、誰も知ることもなく。



-狐尾幻想樹海紀行エクシーズ-
その1 「穣子さんとユカイ過ぎる仲間たち、再び」



諏訪子「なぁにこれぇ(しろめ」
てゐ「なぁにこれぇ、と言われましてもなケロ様、なんかもうこういう方面で話進んでやがるからこういうものとしか
諏訪子「いやまあ確かに私言ったよ早苗には。
   夏休みの課題がなくなるんだったらその期間ぐらいは樹海で馬鹿やっててもいいって…ってもいくら何でもこのメンツ酷すぎるだろ。
   なんなんだこれで一体どんなクラス編成のPTになるんだ? イブブ二等兵が見た目マスラオでまり花がフェンサーか何かでチェインでもすんのかこれ? あのエロサイドテールと早苗でバフ撒きまくって?」
てゐ「はいそこで答え合わせのフリップどーん」

めう:天寵シャーマン
それ以外:天譴シャーマン


諏訪子「おい、こらそこの兎詐欺なんだこれは…なめとんのかこのPT構成」
てゐ「私も最初はそう思ったよ狂ってんじゃねえのかって。
  ところがなあー、これまた別の意味で狂った編成なんだわ」
諏訪子「ああひどいよなシャーマン5とか何処のマンキンだ、ネタ以外の何物でもねえだろこれ。
   早苗の奴マジで何考えてんだ今すぐ止めてくる(第四の壁のスキマドアに手をかける」
てゐ「まあ落ち着けケロ様。
  このPT、実は真っ当な完成形になると裏ボスも楽に狩れる。
  ざっくりいうと神下ろしがあまりに狂性能すぎるんだよ」
諏訪子「神下ろしだと?
   サナの奴がリグルにやらせようとしてたアレか?」
てゐ「うん。
  神下ろしはマスターすると倍率1500%のSTR依存魔法攻撃、なおかつ取得時点から最速行動で、マスターにもなれば喰らわせた対象の全攻撃スキルの与ダメが80%もカットされるという頭おかしいスキルだね。
  消費TPも45とそれなりに重く、なおかつ使用者がバフを3つ付けているときにしか使用できないという強烈な使用タイミング限定条件もあるけど…バフを乗せまくることがその存在意義であるシャーマンだけでPTを組んだら、どうなるよ?」
諏訪子「………初手こそバフを撒くことで消費されるが、それさえしのげば次ターン以降一方的にタコれると?
   実質的に防御面も神下ろしの効果で超絶強化されてるから、その意味では対ボス・FOE性能が鬼のように高いと…まさかそんな」
てゐ「回復面は福音×3と慈愛、分霊まで絡めば回復過剰、攻撃役というか神下ろしをさせる前衛二人をアースランとセリアンから転職した天譴にして、後衛は本職ブラニーの天寵ひとりに通常戦で雑魚散らしする乱舞メインのルナリア天譴ふたり。ボス戦FOE戦の初手は、ブラニーにイージス使わせれば概ね解決する。
  必要とされるSPが半端なく多いけど、レベル50を超えてくれば引退無しでもそれなりの形になる晩成型の強力な構成なんだ。
  今回のメンバーはアースラン天譴を穣子、セリアン天譴を一舞、本職がめうめう、ルナリア天譴をまり花と早苗
諏訪子「後衛三人がバフを撒いたりしてる間、前衛の手が空くタイミングで何をさせるかでもっと戦略の幅が広がるな。
   もしくは前衛も最低限バフを撒けるようにして、後衛の誰かに便利な装備効果デバフとかをさせるか」
てゐ「SPが余ってきたら穣子や一舞にも祈祷マスタリー振って討滅や三色祈祷取らせて、後衛のまり花や早苗にインパルスアローを使わせたりとかもできるよな。
  まあインパルスアローの解禁が30Fなのは気にしないように。
  あるいはINT補正剣も六階層で作れるようになるし、天譴ふたりの乱舞で雑魚散らしも捗るだろうな」
諏訪子「なんだそれ逆の意味でおかしいだろこのPT…今回ゾンビパウダーと三途渡しだけが狂ってんじゃなかったのか?」
てゐ「その前者のネクロだけど、前回もわずかにレティが触れた召霊ネクロの必殺奥義石塔絞り、現在ではこれば最悪のバランスブレイカーと結論づけられてんな。
  三体消滅での石塔マスター石化付与率は驚異の160%、LUCをしっかり補正してやればブラニーネクロですら耐性のない奴にホイホイ石化をぶち込めるという恐ろしいスキルだよ。
  LUC補正をがっつり乗せたアースラン召霊の黒霧三体石塔絞りは、裏ボスすらほぼ確定で石化させるんだそうな」
諏訪子「うわあ(しろめ」
てゐ「三体石塔絞りと、こちらも超破壊力で知られる生贄込み三体死霊大爆発、その濫用によって超強化された負の力を最大活用したネクロPTによる裏ボスサンドバッグ性能も証明済みだしねえ。
  というか生贄★の倍率250%だの三体死霊大爆発★の威力値700壊炎複合全体だのネクロは全体的に意味分からん
諏訪子「まーそうだろな。
   そもそも三人以上ネクロいて、全員が墓守の心得と死霊転生持ってたらひっきりなしに死霊沸くんだろうしな」
てゐ「セヤナー(´ - ` )
  黄泉返しやガンリベンジ最大積みバスターカノンみたいな超絶火力の派手さはないけど、相手に何もさせずにタコるなら石塔メインネクロRTや神下ろし連打型シャーマン5がツートップだと思う。
  ちなみに星喰パーツや他の仲間呼びする奴相手なら、シャーマン5なら乱舞連打という裏選択肢もあるのが高ポイントだね。こっそり乱舞も最速発動、しかも受けた奴にその属性だけでターン限定とはいえ防御力を下げるオマケもあるし」
諏訪子「つか今思ったけど異常対策は
てゐ「破邪で弾くことに賭ける(キリッ
諏訪子「そこは不安しかねえよそれ(しろめ」








しかして最大の障害は別の処にあった。


「ダメに決まってるじゃないの」


魔女の黄昏亭。
いまや、樹海踏破を成し遂げた「狐尾」御用達とも言えるその酒場の一角で、度数の高い酒をあおり紗苗が憤然と吐き捨てる。


思ってもないところからのダメ出しを喰らい、面食らったのはまり花達ばかりではない。
この日は紗苗とともに黄昏亭でクダを巻いていたかごめもだった。

誰もが言うべき言葉もなく立ち尽くし、たっぷり30秒の沈黙の後、最初に食って掛かったのは一舞だった。

「どーしてよ!?
めうとか美結とか、あたしたちの同年代にも樹海冒険の経験者一杯いるじゃない!」
「まー確かにな。
あたしとしては問題ねえと思うんだけど、引率がそこの芋神ってのがちと不安なぐらいで」
「おうそこのかりちゅまの親玉どういう意味だこら」

かごめの軽口に食って掛かる穣子を早苗が宥める。

「まー確かに、「芸能屋」の観点から見ればここなつという強力な手駒もすでに七、八割「所有権」を得てるし、名目上充電目的の活動休止中ということではあるが「日向美ビタースイーツ♪」は総合芸能(うち)の看板娘的存在と言えるわな。
樹海でドジ踏ませて万が一キズモノでもなられたら困るってか、特にリーダーのまり花が

かごめの一言にぎょっとする一同。


かごめがこうした、攻撃的にも過ぎる言葉を使うことは滅多にあるものではない。
ましてや、普段は過剰なまでに苦手意識を前面に押し出して振る舞って見せる紗苗に対して、このように面と向かって喧嘩をふっかけるような言葉を使うのを見るのは、まり花達は勿論のこと、それなりに長いつきあいになりつつある早苗や穣子にとっても初めてのことだ。


横目で一瞥する紗苗の「余計なことを言うな」といわんばかりの…それだけでは収まらないような凄まじい殺気を込めた視線を向けられながらも、同様に鋭く細まったかごめの視線がそれに相対している。
互いに放ち合う鬼気のようなものが、それこそ相殺されているからこそなのだろうが…そうでなかったら、どちらの視線を受けてもショック死させかねないほどの威圧感が、ふたりの間を支配する。

どう声をかけていいのか解らない一同を前に、見慣れた猫耳の従者を引き連れた金髪紫眼の女性…八雲紫が、そのふたりを仲裁するかのように割って入った。

「まあまあ…ふたりとも落ち着きなさいな。
どちらの言い分も解るけれども、かごめ、私としてもある意味一番初歩的なところについてのみいえば、紗苗(サナ)と同意見だわ。
…簡単なテストを受けてもらって、その結果で判断してもいいんじゃないかしら」
「なんだよーあとから出てきた分際で勝手な」

やり場のないもやもやの矛先を紫に向けようとする穣子をやんわりと制して、かごめたちの返答を待たずに早苗が問う。

「紫さん、それって」
「樹海冒険の初心者なら誰でも出来るような、至極簡単なことをやってもらうだけよ。
そこの秋神さんやあなたは勿論、まあ…そこのめうめうも必要ないかしらね。
…どの冒険者でも当たり前に出来ることを、あとのふたりが出来るのか…紗苗が言いたいのは、それでしょう?

早苗とめうはその言葉の意味することに気づいた。
あまりにも今更過ぎて、当たり前にそうしてきたからこそ気づけないこと…何よりめうは、そのことにあえて触れずにいたようにすら見えた。

その、普段とは違うめうの表情に、何事か悟った一舞が、めうの肩を揺さぶるより前に…紫がその条件を提示した。


「メリーナの仕事を奪うわけじゃないけど…私から、簡単な依頼を出すわ。
まり花、一舞、あなたたちふたりだけで、この「グロースバッジ」を身につけて戦闘したときの効果を試してきて欲しい。
ただ、それだけよ」



その「条件」の意味を知る早苗が、はっきりを顔色を変える。

「紫さん、それはッ…!」
「まさかとは思うけど、樹海探索をピクニックか何かと勘違いしてもらっても困るわよ。
資質は十分にある、かごめが肯定する理由はそれだけで十分。
けど、あくまでそれは前提条件に過ぎない…言いたいことはは解るかしら、あなたたち?」

それまで剣呑な視線の応酬を行っていたふたりも、その言葉を受けて一方は大袈裟に、もう一方は険しい表情のまま深く溜息を吐く。

「まーそうなんだけどなそりゃ」
「ど、どういうことなんです!?
戦闘って、それって」

戸惑いながら問いかけるまり花に、かごめは普段と変わらぬ調子で…しかし、あまりにも残酷なその現実を突きつける。


「殺してくることに決まってんだろ…あんた達の力で、樹海の魔物を。
少なくともあんた達には恨みも因縁も何にもない、「樹海迷宮というテリトリーに踏み込んできた一般人」を「躊躇いなく殺しに来る程度の動物」をだ。
確かにそれが出来ねえなら、まあまず冒険者としてそれ以前の問題ではあるわな」






それから、数時間。
あくまで、これまで樹海にいた数名の武具を「貸与」という形で預けられたふたりは、見たこともない異形の生物と対峙しながら…ただ、追い払うことしか出来ずにいる。

持たされた武器は…目の前に立ちはだかる生物なら、軽く斬り殺すのに十分で…事実、一舞は初見のムササビめいた魔物の左肩を一撃で斬りとばし、それでも強靱な生命力を持つその魔物が恐れを成し逃げ去っていくのを、ただ震えて見逃すことしかできなかった。


恐ろしかった。
だが、それは、目の前の異形などではなく…それを軽く殺してのける力を持たされている、今の自分自身が。


その光景に…生々しい血の臭いが広がるその空間に…縮こまって真っ青な表情のまま震えるばかりのまり花を庇いながら…一舞はいつしか、周囲におびただしい魔物が集まっているのに気づいた。

自分たちを手頃な「エモノ」と認識したのか…これまで機を伺っていたものが、与し易し、と集まってきたのか。


彼女は遮二無二に剣を振り回しながら、その脳裏にひとつの光景がフラッシュバックする。


断片的な映像。
そこには、血に塗れた籠手に、如何ほどの「敵」を斬り伏せたか解らぬほど、血糊がべっとりとまとわりつき…咽せるほどの錆びた鉄の臭いが漂う中で、「彼女」の心は叫んでいた。

-護らねば…あの方を。
月よ…あの日誓った月よ! 勝久公と…橘様と生き延びる、その最後の力を我に与えたまえ!!-


雲霞の如く襲いかかる異形の魔物が、高波の如く襲い来る「敵兵」と重なったとき。


「護らなきゃ…!
あたしが、まり花を!!」



♪BGM 「黒髪乱れし修羅となりて」/村正クオリア(PM18せんごく列伝)♪


その瞳に覇気が戻り、凜とした咆哮と共に迷いなく突き立てられた刃が、襲いかかってきた先頭の小型翼竜の急所を深々と刺し貫き、絶命させる。
彼女はそれに怯むことなく、立て続けに襲いかかるキノコ人間、ナタのような牙を持つ巨大野犬にもためらうことなく刃を振るってその胴を裂き、眉間を叩き割り、飛びかかるムササビの魔の頭を鷲掴みにして地面に叩き付け、そしてその喉笛に刃を突き立てる。

「…っんの、いい加減しつこいし!!」

なおも襲いかかる魔物の群れに毒づき、我武者羅に剣を振り回す一舞の反撃に恐れを成した魔物たちが一歩引いたそのとき、植物の魔物が瞬時に融合、巨大化してその腕を、脚を蔦触手で搦め自由を奪い取ってくる。



震えながらも、その極限状態の恐怖の中でまり花の脳裏にもひとつの記憶が去来する。

巨大な施設のような中で…見たこともないような「闇」を纒いながら、自分の姿を揺さぶる、自分がよく知る少女が大粒の涙を流しながら叫んでいるのが見える。
この数ヶ月の中で数日だけ、整合性のない「記憶」の中に、時折覗かせるその凜の表情が…何か重大な事件を体験したのではないか、という突拍子もない憶測を…まり花は恐る恐る見上げた先で、猛然と剣を振るい、魔物たちを斬り伏せる親友の姿に…記憶にある凜の姿を重ね合わせる。


-そうだよ。
「あの日」は…りんちゃんが、わたしをまもってくれた-

闇を纏い、影から影へと縦横無尽に飛び…ある恐るべき「異常現象」のチカラをもって、瀕死の重傷を負った自分を護るために、彼女は文字通りの「滅亡天使」と化したのだ。


-わたし…わたし、なにやってるんだろう。
もうこんな想い、二度としたくないって…!
見てるだけなんて、何も出来ないままだなんて、そんなの、そんなの絶対嫌だって!!-


暗転する意識。
暗闇の中に、おおざっぱに猫の姿をした、人の眼のようなものを持つそれが、語りかける。

(きみには、それをうけとれるかくごがありますか?)

その存在と自分の間に、深紅に燃える球のようなものが現れ、浮かんでいる。
そこからは、自分がよく知る、ある存在のイメージが伝わっていた。

気の遠くなるほど長い時を、絶望に抗いながら生き抜いてきた、その存在の「種」というべきものが。

(これをうけとってしまえば、きみはきみではなくなってしまうかもしれません。
 それでも)

嘆息するように目を閉じる「ねこ」。

暗転した意識の中で、まり花は強引に涙をぬぐい、そして、泣き笑いのような表情でそれをしっかりと抱えた。
まだ溢れる涙を止められない瞳には、それでも、はっきりとした強い意志の光を宿し。


「ねこさん。
わたし言ったはずだよ。
…こんな想いをするだけなら、わたしだけ助かるなんて嫌だって。
だから!!」



見開いた目に、言霊をはらんだ詩が、炎のオーラとなって番えた箭に伝わり、放たれた深紅の矢が巨大植物の眉間を貫き、その巨体を瞬く間に巨大な篝火へと変えた。
断末魔の悲鳴を上げる魔物の力が緩んだ隙に、一舞はその戒めを脱してまり花の元へ駆け戻ってきた。
それと同時に、二人の少女の示したチカラに恐れを成したらしい魔物たちが、一目散に逃げ散っていく。

一舞が声をかけようとするより前に、見慣れた笑顔でまり花が告げる。

「だいじょうぶ、イブ?
今度は、うまくやれてたのかな、わたし」
「あーもー…一歩間違えばあたしまでバーベキューにされるとこだったしっ。
そうなったら化けて出てやるけど」

屈託なく笑い合う二人の少女。
わずかに、表情を曇らせながら、一舞が呟く。

「…解ってるよ。
こうしなければ…あたしたちがああなってたんだ

悲しげに見つめる先には、魔物たちの亡骸が散乱している。
自分の手で、切り裂き、殺した魔物たちが。

「やっぱり、大人しく宿題、やってた方が良かったかな」
「うん…わたしも、やっぱり怖いよ。
でも、何か思い出せそうな気もするんだ。
…とってもとっても、怖くて…悲しいことだけど…忘れたままだと、きっとわたし自身が誰よりも後悔しそうな気がするから

震える手を、言い聞かせるかのように握りしめるその姿に…一舞も頷いて返す。

それと共に、まるで自分の体の奥底から、わき上がるチカラのイメージが、ふたりの脳裏によぎる。
それが、身につけたそのアクセサリーの効果であることを、ふたりは漠然と理解していた。

「…そか。
ゲーム的にいえば、このバッチはきっと、経験値的なものをいっぱいもらえるようになるってやつ?」
「確かに…そうだったら、魔物さんたちをやっつけないと効果わかんないね」

わずかに影を差しているが、それでも見慣れた屈託のない笑顔を向ける彼女に、一舞も笑い返し、その手を取った。


その様子を伺うのは、紫だけではなかった。

「だから問題ねえって言ったんだけどなあたし。
しかし、まあ、あのファッキン天主め…一体どんだけあたしのカケラを世界にぶちまけやがったんだ。
もう全部なんて確保も収容も保護も仕切れねえぞ、すっかりこのあたしをKeterクラスオブジェクトかなんかにしやがってマジで完全破壊したろか」
「けれどもかごめ、責任は重大よ。
あの子たちが「自分の中に持っているモノ」を自覚した、ということは、それなりの対応が私たちにも求められるはず。
紗苗(サナ)の本当の懸念材料は、そこじゃないのかしら」
「それも承知の上だよ。
確かにそれと知らせず、未来の「財団」から貰った記憶処理剤でなんやかんやしてやれば、あの子たちは普通の女の子として生きていくことだって出来るだろう。
…でも、「あたしの因子」というやつはとんでもなく強情だ。美結の例を挙げるまでもなく、ね」
「それも、そうかしらね。
だったら」
「ここからしばらくは穣子のアホに任せてみるかね。
あの子たちが先導役に穣子を選んだのも、きっとそういう縁だと思うし…今回はタルシスの時と違ってあたしたちもフルサポートできるしね」

すっかりその手に馴染んだ揺籃鎌を背に、踵を返し、かごめはその場をあとにしようとする。

「さな姉め、また下らねえことにあたしを巻き込む気満々だしな。
まずはその準備もしなきゃ」
「そうね」

闇に溶けるようにかき消える「親友」を見送りながら、紫は自分の元へ戻ってくる二人の少女のもとへ歩を進める。
「探索の洗礼」を無事に終えた、新たなる「狐尾の冒険者(ギルドメンバー)」を出迎えるために。









てゐ「BGMこれで良かったんスかね(しろめ」
諏訪子「まあイブ様金髪に染めてるやん!!とかそういうツッコミもヤボだしいんじゃないのか(しろめ
   茶番で濁してはいるけど、実際今回のDL案件は実質二つしかないな。
   今回触れたグロースバッジのクエストと、もう一つはドロップカメオのクエスト
てゐ「一応隠しボイスというか、NPCボイスのダウンロードや、もういくらでもネタバレ上等で出まくってる追加グラフィックとか、私たちは使ってないけど特殊装備品の解禁とか色々あるにはあるんだけどね。
  NPCボイスはリリ、ソロル、ジェネッタと…まあこの先は半分ネタばらしになるけど、エドガーとメリーナだね」
諏訪子「カンのいいボウケンシャーはセリクがいなくてギルド長とメリーナがいる、というあたりで大体気づくんだろうな。
   ついでにいえば次回、このひなビタ♪with早苗featuering芋くせぇ秋神でそのエドガーに絡む各クエストの攻略に挑んで貰うわけで」
てゐ「ツーマンライブのクレジットみたいにそこはmeets東風谷早苗でいいのでは」
諏訪子「んなことはどうでもいいわい。
   ちなみに今回の各キャラのボイス設定がこれ」

穣子:37(大橋彩香)
まり花:28(久野美咲)
一舞:25(堀江由衣)
めう:43(加隈亜衣/リリのボイス)
早苗:24(早見沙織)

てゐ「…私が思うに確かキャストに日高里菜さんいたはずだが?」
諏訪子「狐野郎曰く「どの日高ボイスも地味にまり花っぽくねえ」だそうだ。
   今橙に設定してる27が強いていえば近いけど、まあ放送局やドラマCDとか聞いてるひなビタおじさん諸氏には周知の通り、まり花の口調はですます口調じゃないからな。どっちかというとだよもんの方が近い」
てゐ「何処の長森瑞佳だそりゃ。
  久野ボイスも決して合ってる気がしないんだがどうなんだろうな。意外とあのエロサイドテールはそこまで外れてない気がするが」
諏訪子「あとぁ私たちが抜けた処の配役を穣子とか一舞とかに割り振った感じか。
   なお早苗参入の煽りで咲夜と神子もいじくってるが、まあこいつら別クエストで再登場するからそのとき触れるか。
   ついでに神子もこの次点ではすでに死遠に戻した。ネクロに関してはまた小ネタで取り上げることになんだろ」
てゐ「あれ絶対石塔絞りを速攻で抑えるべきだったよなあ。
  別件で色々運用したから解るけど、死霊乱舞や墓穴はネクロ複数人いないと運用しづらいだろ」
諏訪子「咲夜雷切、橙雷神拳メインなら石化してても問題なく通るしな。つか石塔採用なら咲夜のメインウェポンは兜割でいいだろうし、それだったらレベル50チョイでも十分討伐可能だろうな。装備も装備だし。
   まああのPTにも橙の代わりに別の奴入るが」
てゐ「私は賢いからな、今はそれが誰か聞かねえからな(キリッ


諏訪子「というわけで今回はただの導入部分、次回からはいよいよこのトンチキ4匹に早苗がひたすらぶん回される話だ。
   というか壮絶にアホなのはジェネッタだけではないというのがよくわかる、それこそJokeのO5や日本支部理事ばりにはっちゃけ始めるエドガーがメインになるな。
   同じフルプレートアーマー装備のギルド長なのにマリオンとの差が何処でついてしまったのか」
てゐ「まああのギルド長がトンチキやり出すなんて誰も想像…できなくはねえんだよな実は。
  野郎、わりと早い段階でのうのうと樹海内で釣りに興じててしかもエラソーに釣りの講釈垂れてきやがるからな。
  この時点で「こいつ実は相当なトンチキキャラだな」と察することが出来たボウケンシャーはいたんだろうかね」
諏訪子「なんとも言えんな、4のガラハゲもわりとろくでもないレベルの脳筋系トンチキキャラだったし…そう考えると、NPCの性質的に全体的に4に近いな、今回は。
   奇数ナンバリングは色々キナ臭いという世界樹のお約束とはなんだったのか
てゐ「もうその辺全部ジェネッタとUDKのせいにしときゃいいんじゃねえかな。
  じゃ、今回はこのあたりで」


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